裸のCFO - 10000時間でプロになる。

某メーカー系スタートアップでサプライチェーン・マネジメントを担当している著者が「10000時間の法則」を真に受けて、“事業を創れるCFO”になるまでの10000時間を記録するブログです。世界を目指す研究開発型のプロダクト系ベンチャーを興すのが夢。技術や市場動向から、経営戦略やマーケティング、ファイナンス、それからVCについても書きます。お問い合わせは、hadakano.cfo[at]gmail.comまで。

セコイア・キャピタルについて--Forbes Japan 9月号よりまとめ

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Image by FREEE THINKERS POST

裸のCFOです。

先日、ベンチャー・キャピタル(VC)についての記事を書きましたが、本日はかの有名な「セコイア・キャピタル」について、Forbes Japan 9月号より引用をまとめました。

セコイアと言えば、フェアチャイルド・セミコンダクター社出身のドン・ヴァレンタインを中心に70年代に創業され、アップル、オラクル、ヤフー、グーグル、ペイパルなどなど、「セコイアの子供たち(Sequoia's Children)」と呼ばれる数々のイノベーターを世に出したことで有名です。

先日紹介した「アメリカを創ったベンチャー・キャピタリスト―夢を支えた35人の軌跡」では、ドン・ヴァレンタインへのインタビューが紹介されています。

彼自身もそうですが、テクノロジー企業の営業やマーケティングに精通する、よりビジネス寄りのVCという印象です。

今回も雑誌記事からのほんの一部抜粋ですが、彼らの空気が伝わってきそうです。

企業文化

投資哲学

シニアパートナーのダグ・レオーネ

裸のCFO

天才商人・白圭の3つの名言–「孟嘗君」より

 

孟嘗君(2) (講談社文庫)

孟嘗君(2) (講談社文庫)

 

 

中国戦国時代を描いた「孟嘗君」に登場する天才商人・白圭(旧:風洪)の名言です。

 「無から、とりかかれ」

いままでためてきた処世の知恵を捨てなければ、真の富は見えないような気がした。

学問とは、おのれでやるものだ。

真の知恵とは、特定の人がもっているわけではなく、遠くにあるわけでもなく、ごく身近にあり、それを常に己の向上のために、どのようにあてはめてゆくか。

 「義を買い、仁を売ります。」

「利は人に与えるものだとおもっております」

 

裸のCFO

 

名は体を表す

先日、こんなツイートをしました。

(おそらく)ルネサスエレクトロニクスの「資材調達統括部」の求人情報を見て、「資材調達部っていう名前がダサイなぁ」と思ったわけなんですが、そこから回り回って、部署名ってその組織のポリシーみたいなのが現れるんじゃないかと。

僕が仕事をしている「サプライチェーン・マネジメント」という領域は、知らない人からすると資材、調達、購買部みたいな仕事に見える。まぁ、仕事の領域は近いし一部含まれているんだけどね。

でも僕が「資材調達統括部」をしっくりと来ていないのは、モノを買う、部品を買うっていう、何か親会社が系列から安く買い叩くような、上から目線な匂いがプンプンするからです。

そもそも、先のルネサスの求人にあるように、半導体業界においては「ファウンドリ」や「OSAT」と言われる製造専業の企業に製造をアウトソースする流れがあるんですが、これって「資材調達」なのでしょうか?彼らは子会社でも系列企業でもないし、TSMCなんて売上1兆円くらいあるような巨大企業なわけで、「ちょっとモノ買ってくるわ」「そのモノ売ってくれない?」みたいなノリでは相手にされないと思うんです。

自社工場で製造している企業ならばまだしも、製造をアウトソースしていこうっていう企業に「資材調達部」は適さない。なぜなら、買うべきは彼らのサービスであり、サポートであり、そんなサプライヤとの関係性から生まれる無形の価値なんですから。

裸のCFO

 

今年に入って英語100時間勉強して気付いた3つのこと

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【裸のCFO - 230.0 時間】A : 9.5 時間 B : 22.0 時間 C : 89.0 時間 D : 109.5 時間

裸のCFOです。

年初に「TOEICで800点以上取る」と目標を立ててから、英語の学習時間を記録してきましたが、それもとうとう100時間を越えました。

100時間と聞くと、何かすごい学習量かのように聞こえますが、実は1日30分程度やっていれば7ヶ月くらいで到達するんですね。

英語は継続が大事、とよく言われますが、私の実感も同じです。人間は1日30分がなかなか継続しない生き物ですから。

今日私が伝えたいのは、TOEICのノウハウでも無ければ、短時間で成果を出す学習法でもありません。僕みたいな普通の人間が、100時間英語学習を続けると、何が得られて何が得られないのか、そのイメージを伝えたいです。

日本人にとっての英語、もしくは英語学習には、3パターンあると思っています。

  1. 海外留学や駐在経験があって、英語学習はもう"上がっている"人
  2. 仕事的にも生活的にも英語を必要としないドメスティックな人
  3. 留学経験はないけど日本で仕事して、ちょっと英語を必要とする人

今日のお話は、3の人に聞いてもらいたい。英語の「中流階級」とも言えそうなこの層が、いわゆる「日本のグローバル化」を底上げする鍵だと思っているので。

まず前提

100時間学習することの意義を伝える前に、「学習した僕」と「学習方法」の前提に触れます。

昨年時点では、TOEIC700点でした。

学生時代も英語を勉強してきたし、仕事でも英文メール打ったり、英文契約書読んだりします。

受験勉強の貯金で基本的な英文法は身に付いていますが、リスニングは苦手です。仕事で海外の会社とやり取りする際と、毎週の社内定例会議で英語でのプレゼンをやりますが、たかだか週に1-2時間程度です。

  • TOEIC700
  • 偏差値60くらいで英語受験した
  • 仕事で英文メール打つ
  • 仕事で英文契約書読む
  • 基本の英文法はOK
  • リスニングは苦手
  • 仕事での英会話は少しだけ

学習方法

今年の4月からラングリッチを始めました。これまでの合計レッスンは45回程度。週に2-3回のペースで1回25分のレッスン+予習15分くらいやると大体30時間くらい使った感じです。主にビジネス英会話のテキストレッスンと、講師とのフリートークが中心です。

それ以外には、ビジネス英会話を一冊読了して、今は「どんどん話すための瞬間英作文トレーニング 」を勉強中です。

それから、今年3月にTOEICを受講した際に過去問をやりました。

気付いたこと

アジア圏(非ネイティブ)との会話は何とか出来る

100時間こつこつ勉強すれば、同じアジア人と英語で会話できるようになります。非ネイティブの中でもアジア人に限定しているのは、その他の非ネイティブ(インド人等)と会話をしたことがないからです。インド人なんかは英語のなまりが強いとかよく聞きます。

アジア人でも留学経験があるような人だと、ネイティブに近いような「滑らかすぎる」発音をするので、会話の難易度は上がります。

TOEIC700後半は取れる

私は3月に770を取りました。その時点での英語学習は50時間くらいだと思います。

TOEICは試験ノウハウ的な勉強も必要になりますが、100時間も英語勉強すれば、過去問を事前に少し勉強するだけで700後半は取れると思います。

世界は“少し”広がる

留学経験を積んだりして英語をマスターした人がよく言うのが「自分の世界が広がりました!」的なことです。

要するに、英語が話せることでより多くの人間とコミュニケーションが取れるようになる、それ故に様々な価値観を学べる、みたいなことだと思います。

で、100時間英語学習して「世界は広がり」ましたか?

答えは、"just a bit".

アジア人との会話は何とかできるようになっても、語彙力の足りなさ故にどうしても会話は表面的になるので、その人の価値観まで深く踏み込むのは難しいです。

最後に

これからの課題は、ネイティブの発音にもっと慣れることと語彙力の向上です。

英語ニュース聞いたりDUOやり直そうと思っています。

 

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どんどん話すための瞬間英作文トレーニング (CD BOOK)

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DUO 3.0

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裸のCFO

【VCには哲学が必要だ】アメリカを創ったベンチャー・キャピタリスト―夢を支えた35人の軌跡

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Image by Gratisography

今日も暑いですね、裸のCFOです。今日はVCに関するお話です。

ベンチャーやスタートアップにおけるに日米の比較として良く言われるのが、ベンチャー・キャピタル(VC)やベンチャー投資の規模と環境の差です。

「米のベンチャー投資額は日本の42倍」 WiL伊佐山元氏が語る、数字で見る日米スタートアップの違い | ログミー[o_O]

GDP差では2.5倍だけれども、VCの投資額だけでみると24倍の差が日米ではあるということです。

この差分自体をここで議論するつもりはないのですが、差を生む要因として、VCの歴史や考え方の違いは1つあるだろうと思います。

本書の解説でも述べられているのですが、発生史的には、確かに日本は四半世紀遅れの1970年代初頭にVCが出現した。しかし発展期でみると、アメリカでも本格的に発展したのはナスダックがスタートした70年代で、日本の発展期は80年代中頃。つまり、10から15年くらいしか差はないはずだろうと。

問題は時期ではなく発生の「仕方」「スタイル」である。

 

本書を読んだ率直な感想が、「スタイル」に近いのかもしれませんが、「VCには哲学がなければいけない」ということでした。この哲学の深さというか、思いの丈が、先の投資規模や環境の差を生んでいるように感じます。

本書で登場する35人のベンチャー・キャピタリストたち。中でも私の好きなキャピタリストの好きな言葉をご紹介します。

サービス業、共感、人、貢献、手助け、チームなどなど、素敵なキーワードが盛りだくさんです。

なお、カッコ内に本書上での所属キャピタルを記載していますが、現在の所属先を保証するものではありません。

 

ロバート・ケーグル(ベンチマーク・キャピタル

ベンチマークを設立したとき、われわれはこのビジネスを、投資事業というよりはサービス業ととらえていた。

こちらは黒子で、起業家がスターになるものだ。

 

ジョック・ホイットニー(J・H・ホイットニー&カンパニー)

われわれは、その成功を確信する企業、経営陣と目標に心から共感できる企業、楽しんで創設に携われる企業、だからこそ成功したとき誇りに思える企業に投資するものである。

※ベノウ・シュミットへのインタビューの中で触れられた、ジョック・ホイットニーの言葉です。

 

アーサー・ロック(アーサー・ロック&カンパニー)

私にも創造に対する欲求はあったが、技術に暗いので独力では無理だった。それでも、他人が創造する過程に力を貸すことは出来る。

技術者や科学者、起業家が大好きだった。

 

チャールズ・ウェイト(グレイロック・マネジメント)

企業に本気で貢献しようとする真のベンチャーキャピタリストが、必ずしも大金の扱いにたけているわけではない。

 

ウィリアム・イーガン(バー・イーガン・デリージ)

もし金儲けが目当てなら、起業家になれ。もし魅力的な人々の多様なグループと出会うこと、および金儲けが目当てなら、ベンチャーキャピタリストが向いている。

私が行いたいのは、一流の起業家を支えること、喜ばせること。自らは一分たりとも試合に出場せずに済むのだとしたら、それに越したことはない。他人が事業を築いていくのを、横で手助けすることこそ、私が愛する仕事。 

 

ジェームズ・ブライヤー(アクセル・パートナーズ)

VC事業の基本原則は、「人がすべて」だ。

VCはチームワーク中心のビジネス。シュートで得点を入れることと同じくらい、アシストすることにやりがいを感じた。 

 

スティーヴ・ラザラス(ARCHベンチャー・パートナーズ)

VCを始めるには、ジレンマがある。経験がないとスタート出来ない、しかしスタートしなければ経験など積みようがない。

 

ジョン・ドウア(クライナー・パーキンズ・コーフィールド&バイヤーズ)

VC事業が、何はさておき、サービス業であることに変わりはない。

付加価値のあるVC事業とは、カネのことではないのだ。

偉大な起業家に忠告を与え、その取締役として働く権利とは、努力によって手に出来るものであり、決してカネで買えるものではない。

 

裸のCFO

 

アメリカを創ったベンチャー・キャピタリスト―夢を支えた35人の軌跡 (Harvard Business School Press)

アメリカを創ったベンチャー・キャピタリスト―夢を支えた35人の軌跡 (Harvard Business School Press)

 

 

 

 

12年経った今、何が到来し、何が到来しなかったのか?「フリーエージェント社会の到来」

 

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裸のCFOです。

このブログのタイトル「10000時間でプロになる」にもある「プロ」とか「プロフェッショナル」という言葉に、みなさんはどんなイメージを持たれますか?

  • 大金もらって自分の専門知識や技能を提供している人
  • スガシカオが主題歌を歌う、例のTV番組にでるような一握りの人
  • 本田△

こんな感じでしょうか。

2002年、「フリーエージェント社会の到来―「雇われない生き方」は何を変えるか」という刺激的なタイトルで始まる本書での「フリーエージェント」は、この「プロ」に近い存在です。近いという意味では、少し前に巷を賑わせた「ノマド」もそうかもしれません。

  • 組織に属さず自分のペースと場所で仕事をする人
  • 自由であり、自己責任の仕事をする人
  • 何となく“くりーえーちぶ“でかっこいい!安藤美冬嬢!な人

人が「プロ」に憧れること、「ノマド」ブームがやってきて去ったことは、12年前にセンセーショナルな内容で世に出た本書が言う「フリーエージェント社会」の何が到来して、何が到来しなかったのか(もしくは到来したけど去ったのか)を批評する一つの事例です。ある程度の時が経た今、それを深く掘り下げてみたいと思います。

 

形としてのフリーエージェント、気持ちとしてのフリーエージェント
本書で定義される三つのフリーエージェントのカテゴリーには、「フリーランス」「臨時社員」「ミニ起業家」があります。

例えば、特定の組織に属さない「フリーランス」の観点から、「ノマド」あるいは「ノマドワーカー」を見れば、非常に近い働き方に見えます。
つまり、先に触れた「ノマド」ブームの到来は、フリーエージェント社会の到来とも言えるわけです。しかし、定着しなかった。

過去にTechwaveが取り上げた本書の書評の中で、「形としてのフリーエージェント、気持ちとしてのフリーエージェント」という表現があるのですが、なるほど「ノマド」ブームが到来したことは「気持ちとしてのフリーエージェント」社会はやってきたのかもしれないが、ブームが去ったことは「形としてのフリーエージェント」が定着しなかったことの表れだろうなと思います。

 

仕事と家庭の「ブレンド」
気持ちとしてはフリーエージェント社会の到来を垣間みたが、形としてのフリーエージェントは未だ定着していない、その理由は何か?
その一つに、仕事と家庭、あるいは生活に対する日本人の価値観があると思います。

少し前に有名ブロガーChikirinさんの記事が話題になりました。記事の内容は読んでもらうとして、この問題の原因は、「終身雇用を前提として、すべての社会問題を解決しようとするから」でした。

この「終身雇用を前提として」というのが、「気持ちだけのフリーエージェント社会(形として定着しないフリーエージェント社会)」の理由に近い気がしていて、つまり、やっぱり「雇用される」ことを大多数の人が臨んでいるんだと思うんです。「ノマド」ブームが落ち着いたのは、「やっぱり雇われていた方が良いんじゃないか?」とブームに乗った人が気付いたからなんじゃないでしょうか?

安藤美冬さんノマド卒業か 多摩大学の常勤講師に - Togetterまとめ

こんなTogetter が34,000以上のviewを獲得するなんて、「ほら、やっぱり雇われていた方が良いだろ」みたいに半分は思ったからじゃないかと。

 

仕事と家庭の場面でも、二者択一をする人は少なくなってきている。人々は仕事と家庭の両方を選択し、試行錯誤しながら、自分にとって適切な組み合わせ方を見出そうとしている。

本書ではこう述べられているけれど、僕はまだ、日本人が仕事と家庭を「ブレンド」し始めるのに、時間が掛かると思います。「雇用される」以上、仕事と家庭は「区別する」ことになりますからね。
まず「形としてのフリーエージェント」が定着したあとじゃないでしょうか、仕事と家庭に対する日本人の価値観が「ブレンド」し始めるのは。

 

フリーエージェント社会の到来―「雇われない生き方」は何を変えるか

フリーエージェント社会の到来―「雇われない生き方」は何を変えるか

 

 裸のCFO

「プロサッカー選手」と「成功するキャリア」の共通点

久しぶりのブログ更新、裸のCFOです。

近頃、続けざまにキャリア系の本を4冊読破しました。もうお腹いっぱいなので(笑)、一度アウトプットします。

間もなく始まるサッカーW杯日本代表の本田圭佑選手が、しきりに「個」の重要性を説いていたことは記憶に新しいですが、今回の読書で僕が感じたこともまさにその「個」でした。あえてね。
そして僕は、僕自身を含めた日本の職業人は、もっと「プロサッカー選手」のような意識で仕事に取り組み、自らのキャリアを考えるべきだ、と思います。

読んだ本 

天職は寝て待て?新しい転職・就活・キャリア論? (光文社新書)

天職は寝て待て?新しい転職・就活・キャリア論? (光文社新書)

 

 

メッシと滅私 「個」か「組織」か? (集英社新書)

メッシと滅私 「個」か「組織」か? (集英社新書)

 

 

自分らしいキャリアのつくり方 (PHP新書)

自分らしいキャリアのつくり方 (PHP新書)

 

 

偶然は必然だ

キャリア形成のきっかけは、80%が「偶然」である…(天職は寝て待て) 

変化の時代のキャリア構築は予定とおりにはいかない(キャリアショック)

自らのキャリアの満足度が高い人ほど、現在に至るまでのキャリアは「想定外であった」と答えるそうです。

自分自身も、まさか5年前社会に出た時には、いまの会社に居ることなど「想定外」でした。

でも、そうした「偶然」は、実は「必然」だったんじゃないか?
プランド・ハップン・スタンス・セオリー(計画された偶発性)という理論では、以下の5つの行動・思考パターンで「良い偶然」を呼び込めると言います。

  • 好奇心 (Curiosity)
  • こだわり/粘り強さ (Persistence)
  • 柔軟性 (Flexibility)
  • 楽観性 (Optimism)
  • リスクをとる (Risk Taking)

素人目には、たまたまある選手が良いところに居て、たまたまボールが飛んできてゴールに結びついたように見えるシーンにも、実は必然が重なり合っている。
日々の積み重ねを大事にできなければ、良い偶然はやってこないんですね。

問え、己は何者かを

個としての自分、自分が何者なのか、ベースにある職業や専門性を伝えなければ、伝わらない。ピッチの内外で、何がしたいのかはっきり言えないやつは相手にされない。(メッシと滅私)

往々にして人は「自分が好きなこと」と「自分が憧れていること」を混同している。(天職は寝て待て)

大事なのは、自分がどう思われているかを気にする前に、どう思われたいかをはっきりすることであり、これを「セルフブランディング」というのである。(自分らしいキャリアのつくり方)

ヨーロッパでは、プロのサッカー選手ですら「お前の職業はなんだ?」と問われる。それほど、自分はどういう人間で、どんな専門性があって、どんな価値を生めるのかを意識している。

日本は、僕の知る限りでは、この「専門性」に対する意識が弱い。アジア全般で言えることかと言えば、一概にそうではなくて、昔初めて仕事で台湾に言った時、「大学はどこに行ったんだ?」「何が専門なんだ?」みたいなことを、台湾人は平気で聞いて来た。日本だと、その人の学歴とかバックボーンがある種「聖域」のように、聞いてはいけない雰囲気がありますよね。

あと、「好きを仕事にしよう!」みたいな聞こえの良いフレーズが聞かれますが、好きと憧れの混同は結構な人にあると思っていて、それはつまり、自分の「動機」をはっきり認識できていないから。
自分の動機を測るツールとして、エニアグラムとかMBTIとか様々ありますが、この手の自己分析ツールに対する認識って、大きく二通りあると思う。

一つは、ツールの有効性を考えることも無く、鼻からツールをバカにするタイプ
もう一つは、ツールの分析結果をバカの一つ覚えに信じてしまうタイプ

どちらも“イタイ”ことに変わりはないので足して二で割るとちょうど良いのですが、道具をいくら使ってもよいから、とにかく自分の「動機」を探る、ということが重要なんだろうなと。
サッカー選手も、自分のやりたいプレーとチームから求められるプレーの狭間で葛藤していたりするわけで、日本のサラリーマンももっと葛藤しなきゃダメでしょう。

超・長期と超・短期な目標設定

ビジョンやバリューは抽象性の高いものだが、その一方で、…(以下、略)目標はきわめて短期的なものとなる。(キャリアショック)

「世界一のプレーヤーになる。」小学校の卒業文集で書いたことが実現しそうな本田選手のサクセスストーリーで日本中は大盛り上がりですが、一方で、そのための本田選手の努力は実に地道なものです。

「こうなりたい」「こういう人生を送りたい」といった、すっごく先の目標、いや目標よりもふわりとしたナニカを、人は持たなきゃいけない。それは文章化できないかもしれないし、ただの単語一つかもしれない。それでも、持ち続けることが重要なんだな。
一方で、そのナニカに向けてはすっごく短期的な目標を定め、達成して行く。毎朝1時間早く起きて、英語を勉強する。3ヶ月後にTOEIC800を達成する。半年後には日常会話に困らなくなって…などなど。
仕事においては、WhyやWhatを構築することが重要で、Howはスキルの問題。心・技・体とはよく言ったもので、技はさっさと身につけて、次に進むことが大事。


裸のCFO