CFOへの提言!サプライチェーン・マネジメントを直下に配置せよ。
【裸のCFO - 63.5 時間】A : 1 時間 B : 1.5 時間 C : 56 時間 D : 5 時間
今週も、先週に引き続いてサプライチェーン・マネジメントの記事です。
「本ブログの時間配分について」で書いていますが、私はSCM(サプライチェーン・マネジメント)をファイナンス・会計・法務に分類しています。なぜか?
CFOは、SCMを直下に置くべき と考えているからです。
SCMの定義は多種存在しますが、私は“金・モノ・情報のフローを最適化すること”だと考えています。そして、そのアウトカムは“キャッシュフローの改善”です。
ここで言う“キャッシュフローの改善”とは、潤沢な資金というキャッシュの絶対額ではなく、その名の通り“フロー”、言い方を変えれば、“回転”です。この“回転”を早くする、つまり、常に資金が手元に回ってくる仕組みを創る。これがSCMの本質的な価値です。
一方、CFOに求められる役割も様々です。特筆すべきは、従来型の単なる金庫番ではなく、事業をファイナンスの視点でデザインする、より戦略的な役割が求められています。(このあたりは、また別の機会に触れます。)
事業開発にファイナンスの視点で関わるとは、何か。端的に言えば、“キャッシュフローの創出”です。CFOの武勇伝として語られる資金調達も、この一種に過ぎません。
つまり、“キャッシュフロー”をフィールドとして同じくするCFOとSCMは、組織論として近づけるべき、というのが私の考えです。
目ざとい読者はお気づきかもしれませんが、SCMをキャッシュフローの“改善”、CFOをキャッシュフローの“創出”と表現しています。やはり、SCMはキャッシュフローそのものを創出することは出来ません。何かの仕組みの上で価値を最大化する役割なのです。そこで、CFOとSCMには上下関係をつけています。
最後に、なぜキャッシュフローが重要か。
私は、積極的な研究開発投資に回すためだと思います。特に、プロダクト系のスタートアップには、非常に重要な要素です。ロボットベンチャーのSCHAFTがGoogleに買収されたことで話題ですが、やはり先端技術の開発には資金力が必須なのです。
CFOはSCMを直下に置き、キャッシュフローの創出と改善両面で価値を生むべきです。
裸のCFO