裸のCFO - 10000時間でプロになる。

某メーカー系スタートアップでサプライチェーン・マネジメントを担当している著者が「10000時間の法則」を真に受けて、“事業を創れるCFO”になるまでの10000時間を記録するブログです。世界を目指す研究開発型のプロダクト系ベンチャーを興すのが夢。技術や市場動向から、経営戦略やマーケティング、ファイナンス、それからVCについても書きます。お問い合わせは、hadakano.cfo[at]gmail.comまで。

Evernoteの「CFO」タグからまとめた!「CFOに求められる3つのマインド」編

 

【裸のCFO -  117.0 時間】A : 6.0 時間 B : 10.0 時間 C : 75.0 時間 D : 26.0 時間

 

普段からEvernoteを活用しているのですが、「これはCFOに求められるスキルだ!」とか「こんなCFOっていいよね」など、CFOを目指すうえで参考になる情報には「CFO」タグをつけてクリップしています。

最近、インターネット上では「CFO」という単語をよく見かけます。その度に、なぜ「CEO」とか「COO」は無いんだろう?と思ったりもしますが、要するに「CFO」って「財務」という専門分野があるから分かり易い。ある種、「絶対的な解」があるポジションなのかもしれません。

そんな巷に溢れる「CFO」情報から、気付けば約60個もの「CFO」タグ付されたノートが出来ていました。

今日は、この中から「CFOに求められるマインド」をまとめてみようと思います。

ここで言う「マインド」とは、職業意識や姿勢と捉えてください。

 

CFOに求められる3つのマインド

・CEOの相談相手たれ

CFOの最も重要な役割の一つは、会社の将来を俯瞰する上でCEO(最高経営責任者)のよき相談相手になることだと私は思っています。CFOだからといって、数字の話ばかりしていたのでは相談相手としては限界があります。(CFOの重要な役割はCEOのよき相談相手数字の話ばかりでは限界がある)――野坂茂・日本オラクル執行役副社長最高財務責任者

 

財務的な視点はもちろん、専門外でもCEOにキャッチアップする意識が重要だということです。

最近すごく感じるのは、自社の製品や技術に興味を持てない人間はCFOになれない、ということ。数字の話だけでは、単なる予算とりまとめ担当者で終わってしまう。自社の製品や技術、業界構造をしっかりと理解し、事業そのものを創って行くという姿勢が重要だと感じます。

切り口が「財務」なだけであって、「経営する」ということについて、CEOやCOOと大差は無いんですね。

 

・火中の栗を拾え

野心を持っている起業家に、いかに兵糧を補給して、兵站を整えて、最前線で何も考えずにその刀をふるって戦える環境を提供できるのか、これに多分フルコミットできるのがベンチャーのCFOなのかなと思っています。
なので僕は火中の栗を拾うっていうのが一番大好きで、CFOっていうのは安定的な会社にいちゃいけない。逆に一番不安定な所だからこそバリューがあるし、そういう所に一番フルコミットできる人間が、CFOなんじゃないのかなと思ってるんで、今後もそういうような意識で続けたいと思ってます。(「人生を最大限ベットすること」 新生mixi経営陣が語った、起業家のあり方)

 

mixiのCFOである荻野氏のコメントなのですが、個人的には、なるほどなと思います。

求められる「CFO」は、企業によって当然異なると思うんです。ただし、ベンチャーのCFOという前提を付けるならば、やっぱり不安定な状況の中で「何とかする」という心意気が無ければ務まらないだろうなぁと。そういう意味で、火中の栗を拾うというのは好きな言葉です。

 

・お金がないことを理由に埋もれてしまう素晴らしい技術へ

人間の生活に関わるリアルなテクノロジーは企業のためにあるのではなく、人類や地球の発展のためにあるべきだと思っているんです。

そのような技術開発はネット系やテック系に比べ非常にお金が掛かりますし、お金がないことを理由に埋もれてしまう素晴らしい技術があるかもしれない。人々が幸せになる為の実態経済を実現するために金融経済は存在すべきであり上手く活用していかなくてはいけない。 (対談:実務担当者に訊くアントレプレナー・ファイナンスの実際)

 

こちらは、ユーグレナのCFOである永田氏のコメントです。

私自身、すごく似たようなことを昔から考えていました。と言うのも、私の身内に重い病気を患っている人間が居るのですが、「その病気を治せる技術を持った天才が自分の目の前に現れた。でも、そいつは金も事業ノウハウも無くて未だ日の目を見ない。さて、俺は何が出来るんだろう?」ということをふと思ったんですね。

ここで言う「出来ること」のアプローチは人それぞれだと思うのですが、自分を省みたときに圧倒的に武器が足りないなと。だからこそ、「CFO」という世間一般に分かり易いと、財務という名の武器を身につけねばと考えています。

未来や社会のため、と言うと青臭いかもしれませんが、こうした素晴らしい可能性を持った技術を表舞台に引き上げる、そういう役割をCFOが担っていることを心に留めておきたいですね。

 

次回は、Evernoteの「CFO」タグから求められるスキルをまとめてみます。

 

裸のCFO